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平田 勝; Guilbard, P.*; Dobler, M.; 館盛 勝一
Physical Chemistry Chemical Physics, 5(4), p.691 - 695, 2003/02
被引用回数:20 パーセンタイル:54.61(Chemistry, Physical)分子動力学シミュレーション法を用いて、3座配位ジグリコールアミド(DGA)によるランタノイドイオン(3価)とウラニルイオンの錯形成挙動を解析した。その結果、メタノール溶液中でDGA-Ln錯体が安定に存在するのに対し、DGA-UO錯体は不安定であり解離することがわかった。これらのシミュレーション結果は、DGA分子がよりランタノイドイオンと強く錯形成する実験事実と良好な相関が得られた。
後藤 雅宏*
PNC TJ1606 98-001, 79 Pages, 1998/03
本委託研究では、溶媒抽出法による核燃料廃棄物からの超ウラン元素のリサイクルプロセスに最適な新しい抽出剤を設計開発することを目的としている。本年度は、新規抽出剤としてジホスホン酸型抽出剤を6種合成し、その官能基およびスペーサーの観点からそれぞれ検討を行った。具体的には、抽出剤に求められる基本的な性質である、抽出能力、分離性能および有機溶媒に対する溶解性について、希土類金属の抽出を例に取り評価を行った。スペーサーサイドについて、スペーサー構造の異なる6種の抽出剤がそれぞれ合成され、希土類金属の抽出挙動について評価した。また、温度依存性の実験から算出した各熱力学パラメーターを用いて、抽出剤のもつ抽出能力および分離性能について熱力学的に評価を行った。まず抽出能力については、モノホスホン酸とジホスホン酸の比較において、ジホスホン酸の抽出能力の向上がキレート効果によるエントロピー項の有利性に起因することが明らかとなり、二つの官能基を連結するといった分子設計上の手法が抽出能力の向上に対して非常に有効であることが示された。分離性能については、おもにエントロピー項によって制御されており、分離係数の大きな金属間における相対的なエントロピー項のエネルギー差は例外なく大きい値を示していた。さらに、計算機化学的手法を用いて、スペーサー構造の及ぼす影響について理論的解析を行った。結果は、それぞれの分離性能について計算結果と実験事実とが比較的良い相関関係を示していており、計算機化学的手法が、超ウラン元素のリサイクル技術を確立するための新しい抽出剤の分子設計に有効であることが示された。次に、抽出剤を高分子のマトリックス表面に固定化する、新しい鋳型樹脂調整法を確立した。高い選択性を有する樹脂の調製が、"分子刷り込み法(molecular Imprinting法)"という手法によって可能となった。この手法を用いることによって、樹脂の表面には抽出剤と対象金属の最適配位空間が記憶され、希土類金属(Dy)の選択性が飛躍的に向上した。本手法は核燃料廃棄物からの超ウラン元素のリサイクルプロセスを確立する上で、非常に有効な手法となるであろう。
館盛 勝一; 矢板 毅; 鈴木 伸一
Proc. of Workshop on Long-Lived Radionuclide Chemistry in Nuclear Waste Treatment, p.179 - 188, 1997/00
アクチノイド元素の分離に適する抽出剤を開発するには、アクチノイドの化学的特性の把握と、各種配位子の特性及びそれらが抽出分配特性とどういった相関を持つのかを解明、評価する必要がある。このような方法論を分子設計と呼んで、当研究室では新抽出剤の開発を行っている。OECD/NEAの上記ワークショップでは、当研究室でこれまでに得られた成果の中から、U(VI),Pu(IV)の抽出に有効な環状アミド化合物の分子設計の研究、及びAm(III),Cm(III)の抽出に有効な有機リン系二座配位抽出剤の抽出挙動の特徴解析について報告する。これらの発表を通して、新しい抽出剤の開発を理論的に進めることの重要さを指摘したい。
小沢 正基
PNC TN8440 96-003, 22 Pages, 1996/02
フランス原子力庁(CEA)との間で調印された『先進技術に関する協力協定(AdvancedTechnologyAgreement)』に基づき,高レベル廃液中の核種分離に関する技術協力を実施した。本協定の有効期間は1991年6月14日1996年6月13日であり,現在協定延長の準備に入っている。本報告は同期間におけるCEAとの『核種分離』分野における技術協力を総括し,第二フェーズにおける協力を展望するものである。『核種分離』は本協定のうちの燃料サイクルにおける廃棄物に関連する革新技術分野に属し,技術的範囲はマイナーアクチニドの分離・消滅にまつわる戦略的研究及び新しい抽出剤によるマイナーアクチニドの抽出プロセスで,技術情報の交換や研究員との相互派遣による共同研究を実施した。専門家会議における具体的な情報交換の項目と件数は次の通りであった。情報交換のテーマ全体研究計画,戦略的研究報告PNC11CEA10技術報告PNC25CEA28TRUEX法PNC8DIAMEX法CEA8CMPOPNC8DIAMIDECEA5Macrocycles(新抽出剤PNC2CEA3Np制御技術PNC2CEA2MA/Ln分離PNC2CEA5基礎化学((分子設計等)PNC2CEA3高温冶金PNC1CEA2協力の主目的であった二座配位型抽出剤の性質,新溶媒抽出フローシートの開発については,双方実廃液によるホット試験を実施しそのデータを元に高レベル廃液中のアクチニド分離法としての成立性が比較評価された。また新しい次世代型の抽出剤である大環状化合物に関する議論も行われた。数回の専門家会議を通して,PNC及びCEA双方より質の高い,未公開情報を含むUp-to-detaな情報が提供され,互いの研究開発に大いに資するものであった。交換した情報は質及び量ともほぼ互角であり,また予定された研究員の短期相互派遣による共同研究も実現していることから,当初の目的は充分達成されたものと評価される。
貴家 恒男
高性能芳香族系高分子材料; 先端高分子材料シリーズ,2, p.92 - 117, 1990/03
全芳香族系高性能ポリマーの耐放射線性について文献調査した結果、および原研で進められている分子構造と耐放射線性との関係から得られた芳香族ユニットの放射に対する安定の序列、損傷機構などを総合的に考察して高耐放射線性全芳香族ポリマーの分子設計の可能性について記述した。